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中国語&余暇について
今回の中国滞在目的は二つ。日本語を教えること、そして自分自身の中国語のブラッシュアップです。私の日本語の授業数は少ないので、担当授業が無い日は中国語勉強に充てることができます。幸いなことに、私の学校の近くには省内で1番大きな河北大学があり、そこの留学生向け授業に通っています。クラスも細かく分かれており、初めは中級B班というクラス、先学期からは高級班で勉強しています。留学生は日本人の他、韓国、モンゴル、ロシア国籍が多く、それ以外はカナダ、キルギスタン、インドネシアなどから来ている学生もいます。クラスは少人数で、レベルも丁度良く、歴史や文学などの授業もあります。社会人になってからまた学生気分を味わうことができて、嬉しい限りです。ただ、他の国の人の中国語を聞き取るのは難儀です。
 また、毎週2回程度、夜学生にプライベートレッスンをしてもらっています。中訳した文章を添削してもらったり、リスニングや会話の練習など、私の好きなように操作してやってます。留学生向けに授業をしている河北大学の先生の発音は、CCTV(中央電視台)のアナウンサーのようにきれいで聞き取りやすいですが、普段耳にする中国語はより早い上に方言などもありますから、とにかく色々な人の中国語をたくさん聞くこともひとつの訓練だと思っています。まあ意識せずとも私の学校には日本人は私一人、日本語でコミュニケーションを取れる人もたった一人ですから、中国語を勉強するには良い環境かもしれません。毎週月曜午後は、ソフトウエア学部の先生達の会議にリスニングの練習と思って一応参加しています。本当に椅子を温めに行っているだけですが・・・。例えば皆の議論が白熱した時(こういう場面実によくあります)、大人数が同時に早口で話していると、耳がついていきません。専門用語盛り沢山のプレゼンもチンプンカンプンになることもあります。でも来た当初に比べれば、少しは分かるようになったような気がします。

 昨年12月末に河北省教育庁主催の“河北省第五届外籍师生汉语技能暨中华才艺大赛”といういわば外国人による中国語大会なるものに参加するチャンスがありました。大会の演目はスピーチ、朗読、歌、民俗芸能等多岐に渡り、私は5分間のスピーチに出場しました。私がこの大会に出場するにあたって、うちの学校の張り切り様は日本人から見るともはや限度を超えていました。この大会は本番の前に予選としてVTRを郵送で提出します。まず原稿を自分で書き、同僚の先生が添削してくれるという話だったのでお願いすると、数日後、内容は全く変わっていないのですが、かなり叙情的で、見事な文章に生まれ変わっていました。私が
「完全に中国人の書いた文章という感じですね」
と言うと、外国語学部で一番偉い主任の先生が
「しかもただの中国人じゃない、プロの記者が手直ししたんだ」
と・・・。その後VTR撮影のために、プロのメイクさんに化粧を施され、挙句の果て、撮影時には保定電視台に勤めているプロカメラマンがやってきました。全部他の先生達の知り合いです。わたしは自分の学習成果を発揮できるいい機会だ、ぐらいにしか考えてなかったのですが、この思わぬ展開に唖然としつつも、流されるままに。この時はまだちゃんと原稿も覚えていなかったので、ご丁寧にカンペまで作ってくれました。これが予選。幸運にも通過し、本選を迎えた時の学校の力の入れ様がエスカレートしたことは言うまでもありません。学校は私の衣装として着物(中国式)を購入、当日は腕のいいメイクさんに整形まがいの化粧をされ、いざ本番に臨みました。結果、特に入賞などは無かったですが、自分なりに無難にこなせたので後悔も無く良かったと思います。どんな出場者が入賞するかというと、かなり情熱的で日本人から見ればやや誇張気味のスピーチです。この審査基準なども文化の違いを感じました。何はともあれ全体を通して貴重な体験ができたと思います。




余暇
 日本の大学と同じく、夏と冬の長期休暇は1ヶ月半~2ヶ月あります。私は貧乏ですが、この貴重な時間を利用して、中国国内を旅行しまくっています。貧乏旅行であるがゆえ、時に非常にサバイバルでもありますが、素晴らしい絶景に沢山出会うことができました。夏は雲南、四川、それから河北省承徳(避暑山庄は世界遺産)。今年の西暦の三が日には黄山に登りました。旅日記を書き始めるとエンドレスになってしまうので、またの機会にご報告します。

雲南 西双版納(シーサンパンナ)で見たメコン川



雲南 香格里拉(シャングリラ)で見た草原とチベット族の家々


最後に、社会人になってからも万里中国語学院で中国語の勉強を続けていて本当に良かったです。それが今日に繋がっていますから。当時は多忙な生活の中、週一回足を運ぶことで精一杯な私でしたが、“同学”の方々から聞く数々のお話は、常にクラスで最年少だった私に多くの刺激を与えてくれました。そして先生方の温かいご指導に感謝しています。
完全帰国まであと半年、さらに多くのことを吸収して帰りたいと思います!

水往低处流,人往高处走。
拼搏!

小林同学在保定

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