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日本語講師生活
私が受け持っているのはソフトウエア学部の対日ソフトウエア開発という専攻の1年生、2年生、計2クラスです。学生の専門はソフトウエア関係で、卒業後はエンジニア、プログラマー等の仕事に就く学生が多いようです。日本語の授業の比率も高いので、中には翻訳関係の職種を希望している学生もいます。
 私はリスニングと会話の授業を担当しています。日本での正式な教師経験は無かったので、最初のうちは準備にとても苦労しました。(今でもですが。)こちらで日本語教師をする醍醐味、それはまず学生達の反応でしょう。日本の大学生などと違って、感情表現や発言の仕方はまるで中学生くらいの純粋さがあります。私が授業中皆を笑わせようと仕込んだ小ネタに対しても、想像の3倍以上は笑ってくれたりします。ただし、笑いのツボが異なることも多々あるので、例えば映画を見せたりするとそれが顕著になります。
学生はもちろん優等生もいれば落ちこぼれクンもいて、その差も激しかったりしますが、成績の良し悪しに関係なく、みんな性格が純朴なのです。地域柄もあるのかもしれませんが、そのような学生達に助けられながら、楽しく教壇に立つことができています。

中国で教師は非常に尊敬される職業です。一緒に買い物に行けば荷物を全部持ってくれたり、一緒に道を歩けば護衛されてる感覚です。日本ではほとんど無い光景ですが、学生がご飯をおごってくれるということもよくあります。私は学生と年齢が比較的近いということもあって、よく一緒に遊んだりもします。スポーツ、買い物、カラオケ、料理等等。前学期の初め頃に担当している学生達と、近隣の満城県にある抱陽山というところへ登山をしに行ったりもしました。貸し切りバスでお菓子を食べながら移動…まさに遠足!
登山前

頂上
頂上ではみんな思い思いのことをしていました。伝言(?)ゲーム、太極拳、カップルは語り合い、おしゃべり、じゃれ合い、とりあえず皆「ヒマワリの種」を食べながら。もう毎日のように見るのでだいぶ慣れましたが、本当にこちらの人は暇さえあればヒマワリの種を食べています。学校の事務所だろうが路上だろうが至るところでカリカリ噛む音が聞こえ、下には殻が落ちていたりします。
また、課外授業として先日は巻き寿司作りをやったりもしました。材料は手に入るもので意外ときれいにできるものです。学生達のはしゃぎ様はまるで小学生のようでした。みんな自分の分を巻き終わると、「はい、せんせ!」と一切れずつくれます。日本文化を伝えるということも、ネイティブ教師の大切な仕事です。
文法の授業は中国人の先生が教えているので、私はいかに彼らの会話力を伸ばしていくか、そしてネイティブにしかできないことを日々模索しています。この学校で日本語のネイティブ教師は私が第一号です。IT技術と日本語、両方とも高いレベルで卒業する学生は現在ほんの一握りですが、少しでも優秀な人材を育成できるように貢献できればと思っています。実際私が赴任するまで、学生達は日本語を「聞く」「話す」ことに全く慣れておらず、スタートしたばかりのころは、学生と校内で会っても皆「せんせ!」「こんにちは!」「さよならっ!」程度しか話すことができませんでした。今、私がここに来て1年が経とうとしていますが、多くの学生達の日本語能力が大きく進歩し、その成長を見ることができて本当に嬉しく思っています。

中国語&余暇

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